面影小町伝

米村圭伍「面影小町伝」。「退屈姫君伝」の続編、だが、登場人物が重なっていて、前作の読者にはちょっとしたサービスシーンがある、という程度のつながり。退屈姫君伝が第2作、本作が第3作で完結編、ということらしい (カバーを見ると退屈姫君のシリーズぽい作品があるようだが)。

前作は前半が平板とか書いた訳だが、キャラクターに馴染みができたせいか今回はすぐに引き込まれた。「面影小町伝」での主人公は、前作でからすみたいなへちゃむくれだったお仙。彼女が実は「明和の三美人」として名高い笠森お仙だった、という話。前作でもお馴染みの倉地政之助に、若き日の大田南畝 (蜀山人)、平賀源内、田沼意次意知親子 (もちろん悪役)、とこの時代を舞台にした時代物ではお馴染みの人物も登場し、実に楽しい。物語の後のお仙を想像するのもまた楽しい。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://makoto.minoura.org/d/mt/mt-tb.cgi/253

コメントする

このブログ記事について

このページは、みが2007年8月 6日 21:35に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「たぶん空耳じゃない」です。

次のブログ記事は「撮り鉄」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。