この国会の焦点になっているテロ対策特措法についてちと調べていたのだが、安倍首相が辞意とか言っているので書きかけだが公開。
辞任に関しては、もうなにをやっても批判しかされない状態ではやってても仕方がない。強行採決を連発してでも国民投票法だの教育基本法改正だの防衛庁の省昇格だの年金機構法だのを実現したので、短命だった割には業績あるな。
同法の正式な名前は「平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法」。国連や国際社会の要求・要請によるものであることを強調する名前になっている。全文。ここで引かれている安保理決議1368号は、国連のプレスリリースに全文が掲載されており、外務省が翻訳も公開している。
1368号決議にもとづいて、米軍を中心とする多国籍軍が展開し、「不朽の自由」作戦 (Operation Enduring Freedom) を実行している。現在海自が参加しているのはこのうち海上阻止活動。前線で活動している他国の艦に対して後方で給油を行なっている。1368号では、「あらゆる必要な手順をとる用意があることを表明」しており、軍事行動も認められていると思われるが、この「不朽の自由」作戦自体は、国連の承認を得ていない。
一方で民主党の小沢代表が主張しているのは、安保理決議1386号 (番号が似ているのでまぎらわしい) にもとづいて派遣されているISAFへの参加。これはPKOの一つで、NATOが中心となってアフガニスタンの治安維持にあたっている。PKOの任務としては監視と平和維持があり、過去に自衛隊は監視任務のためにカンボジアや東チモールなどに派遣されている。平和維持活動に参加したことはないので、もしISAFに参加すれば初めてということになる。国連の承認を直接得た活動ではあるが、今のところ危険という理由で日本は参加していない。自由党時代の小沢一郎は、たしかPKOのために常設の武装組織を作ることを主張していたと思う。
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