サーキットメモリー

何度か書いているように、私は森雅裕の作品が割と好きだが、その少ない作品全部を読んでいるわけではない。絶版が多く (今は復刊ドットコムの復刊作品以外は全部絶版じゃないかな)、古本屋を巡ってもなかなか見付からない著作が多いというのが最大の理由。

しかし、最近市立のある図書館に全部揃っていることが分かった (!!)。数カ所ある市立図書館のなかでも某図書館に全て揃っているので (いくつかの作品は中央図書館など他のところにもある)、そこの利用者なり司書さんなりに好き者がいたんだろう。インディーズ作品 (笑) を除けばおそらくもっとも入手しづらい「サーキットメモリー」を借りて読んでみた。

「ずっと以前に世に出るはずだったが、初版の事情で遅れたものである。(略)無理に辻褄を合わせた〜」という。本作の舞台は85年、登場するナシバ・NR500のモデルと思われるホンダ・NR500は、82年を最後に撤退しているようなので、3年ずらした、ということか。ヒロインのモデル (の一人?) はたぶん石川ひとみで (TV人形劇のアフレコの仕事とか、デビューのいきさつとかが同じ)、ヒロインと誕生年を比べると4年ずれてるようだ。作者のデビュー作は、85年の正史賞佳作入選作である「画狂人ラプソディ」なので、これ以前に書かれたのだろう。登場人物の性格、会話、テーマ、蘊蓄などが、まぎれもなく若い森雅裕、ないしいろいろと未熟な森雅裕、としか言いようのない臭いを放っている。ヒロインの姓名が、別な初期のシリーズものと同じなのは、なにかこの名前に思い入れでもあるんだろうか (関係はまったくない)。オチが別な初期の作品とそっくりなあたりも笑いどころか。

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このページは、みが2007年10月30日 21:00に書いたブログ記事です。

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