明石散人「鳥玄坊―時間の裏側」。京極夏彦の一連のシリーズに、中央区一いい男「明石先生」として実名で登場する。
正直微妙。著者紹介によると、「美術、歴史、政治、物理……あらゆる分野にわたり博覧強記」とあって、それを証明するかのようにさまざまなネタが登場する。浦島太郎の話などはきっとこの作者の真骨頂なのかなぁ。それぞれのネタは面白い。でも小説としてどうかなぁというと… 登場人物がヘンなのばっかりで感情移入できないし、そもそも視点がさっさか変わったり、小説の基本テクニックがイマイチぽいので読みにくい感じ。京極つながりでミステリとか妖怪ものとか思うとぜんぜん違うのも要注意だなぁ (ジャンルを書くとネタバレになりかねない?)。ノンフィクションにするか、登場するネタを使って小説家に小説にしてもらったら面白い気がする。
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