LAN Tankが手狭になってきたので、最近お値打ち感のあるTeraStationを購入してみた。業務用のTeraStation Proの2TBモデルTS-H2.0TGL/R5。家庭用モデル (TeraStation Living) との違いは、AD連携があること、DLNAなどメディアサーバ機能がないこと、UPSサポートがあることあたり。値段が少々高いのに家庭用にしなかった理由は、UPS用のシリアルポートをコンソールとして使えるといいな、という感じで。結果的には正解 (とはいえ、部品共通化のために家庭用モデルにもシリアルポートがついてるのかも知れない。そこんとこの確信が持てなかったのでProにした)。
LAN Tankと比べて、
- NFSがない (LAN Tankにだってホントはないが)
- Wake on LANがない
ということは、あらかじめ分かっていた訳だが、前者に関してはなんとかする、後者は騒音次第ではあるが24時間稼働にする、という解決で。結果的には前者はなんとかなったし、後者も予想以上に静かでたすかった。寝室の隣の部屋に置いているが、ドアが開いていても聞こえない程度。
CPUはARM9ベースのSoCらしい。500MHz駆動。メモリは128MB。HDDはサムスンのHD501LJ (500GB、SATA) が4台。SATAコントローラのほかにUSB 2.0とGbEもSoC内蔵ぽい。
開梱して電源投入前にディスクを外して中身を覗いてみた。ディスクは一見ラックマウントサーバでよく見掛けるホットスワップ対応のスロットに挿さっているように見えるが、実は引っぱり出すとケーブルがぞろりとくっついてくる。データと電源が一体化されたコネクタなので、抜き挿しは楽ではある (取説によるとホットスワップはできない)。Linuxの入ったPCで1台目のディスク (以下HDD1) の中身を覗くと、4つのパーティションが切ってある。Linuxのデバイス名風に言うと、パーティション1がext2の/boot (280MBくらい) で、カーネルやinitrd、ブートローダ (なんでディスク上にあるんだ?)、各種設定ファイルやログの初期値をtar.gzでかためたもの、という感じのものが見える。パーティション2がXFSのルートファイルシステム (480MBくらい)。パーティション5 (拡張パーティション) が133MBくらいのスワップ領域。残りがパーティション6になっていて、データ領域と思われる。パーティションの切り方はHDD2〜4もまったく同じで、パーティション1と2の中身も同じに見えた。後で分かったことだが、動作中にはスワップ領域は使わず、ルートファイルシステム上のスワップファイルが利用され、また/bootとルートファイルシステムは、LinuxのソフトウェアRAID (md) 機能でRAID1 (3台以上でもRAID1というのだろうか) に構成されている。
ルートファイルシステム内にtelnetdとsshdが入っていて、かつ自動的には起動されないらしいことを確認したので、HDD1のrcスクリプトに手を入れて、これらを起動するようにし、またrootのパスワードを消した上でルートファイルシステムのイメージをHDD2〜HDD3にもコピーしてみた。ディスクを全部繋いで電源投入。…… LCDにNO ARRAY INFOとか出て、Webの設定画面すら出ない状態になって途方に暮れる。安直にddして、RAIDのメタ情報を壊しちゃったらしい(汗;;
……
試行錯誤の結果、こういう状態になったら、
- なんとか原因を突き止め、HDD1の/bootなりルートFSなりをを他所のマシンから直す (普通は直前の変更を戻す、とかだろう。今回の場合はなにもしなくてよかった)。
- HDD1のみを接続して (HDD2〜4を外して) TeraStationを起動。電源LEDが点滅から点灯に変わったのを確認して (HDDが見付からない、とブザーがうるさく鳴り響き、EM MODE (EMergency MODEか) という表示も出るかも知れないが慌てず騒がず) 電源ボタン長押しでTeraStationを遮断。
- HDD2〜4を接続してTeraStationを起動。HDD2〜4は先ほど障害が記録されているので、HDD1をマスターとしてRAID1が再構築され (時間は1分もかからない)、TeraStationは正常起動する。なお、EM MODEではデータ領域のRAIDには触らないようなので、データ領域が破壊されることはないようだ (いや、壊れてもおれは知らんが)。
次回 (?) はカスタムカーネル。
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